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BMJ誌から
太極拳は線維筋痛症の症状を軽減する
有効性はエアロビクスと同等以上
2018/ 4/10
線維筋痛症患者に対する非薬物療法の中心はエアロビクスとなっている。米Tufts大学のChenchen Wang氏らは、線維筋痛症患者に対して太極拳とエアロビクスの症状改善効果を比較するランダム化対照試験を行い、エアロビクスよりも太極拳の効果が上回っていたと報告した。結果はBMJ誌電子版に2018年3月…
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血糖値スパイクにお酒はどう影響する?
2018/ 4/ 9
血糖値の変化を推定することができるという高度医療機器のFlash Glucose Monitoring(FGM)。これを利用した血糖測定について、これまで2回にわたり、忘年会シーズンに2週間行った結果を紹介してきました。3回目の今回は、お酒の影響について取り上げます。
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BMJ誌から
血中ビタミンD濃度が癌の発症率と逆相関
日本のコホート研究で、全ての癌と肝癌の発症に関係
2018/ 3/29
ビタミンDの癌化学予防における有用性を示唆した研究はいくつかあった。国立がんセンターのSanjeev Budhathoki氏らは、多目的コホート(JPHC)研究の一環としてケースコホート研究を行い、中央値15.9年の追跡で、血漿中の25-ヒドロキシビタミンD濃度が高い人では、その後のあらゆる癌と肝臓癌のリ…
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JAMA誌から
低脂肪食と低糖質食の減量効果に差なし
1塩基多型やインスリン抵抗性は食事療法の選択に影響しない
2018/ 3/15
米国Stanford大学医学部のChristopher D. Gardner氏らは、低脂肪食と低糖質食の効果を比較し、遺伝子型やベースラインのインスリン分泌能が、これら食事法の有効性に関連するかどうかを検討するランダム化対照試験を行い、肥満者の減量効果に差はないこと、遺伝子型やインスリン分泌能は、より有効…
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難航する認知症治療薬開発にFDAが新指針
2018/ 3/12
米食品医薬品局(FDA)が早期のアルツハイマー病(AD)に対する治療薬開発に関わるガイダンスを2018年1月29日に公表しました。 ADの治療薬開発は困難を極めています。ADの病理学的な特徴として、アミロイドβ(Aβ)の蓄積によって生じる老人斑の出現、リン酸化タウの蓄積による神経原線維変化の…
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BMJ誌から
超加工食品は発癌リスクを増やす
ただし、大腸癌と前立腺癌ではリスク上昇は見られず
2018/ 3/ 8
フランス国立保健医学研究所(INSERM)のThibault Fiolet氏らは、砂糖や油脂、塩を多く含み、保存料などが添加されており、きっちり包装されて日持ちも良い、超加工食品(ultra-processed foods)の摂取レベルと癌の関係を調べるプロスペクティブなコホート研究を行い、超加工食品の摂取量が多いと…
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鉄補充だけで治らないスポーツ貧血がある!?
2018/ 3/ 6
スポーツ貧血の主な原因は「鉄欠乏」と説明してきました。「溶血」が一部関与することもありますが、やはり主因は何といっても「鉄欠乏」です。そのため、基本的には鉄を補充することでスポーツ貧血は改善するはずです。しかし実際には、鉄剤を十分量内服してもヘモグロビンやフェリチンが上昇しな…
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Ann Intern Med誌から
熱いお茶を飲むと食道癌のリスクが増加
ただし、飲酒量の少ない非喫煙者では影響しない
2018/ 3/ 5
中国北京大学のCanqing Yu氏らは、既知の食道癌危険因子である飲酒と喫煙を考慮して、高温のお茶の摂取が食道癌リスクに及ぼす影響を検討したところ、飲酒も喫煙もしない人では熱い茶を毎日飲んでも食道癌リスクは上昇しないが、飲酒量が多い人と現在喫煙者では、熱い茶が食道癌リスクをさらに上昇…
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第16回
塩は人を幸せにするか
2018/ 3/ 1
足元に雪の残る神楽坂。 夕闇の赤城神社辺りで小道に入れば……見知らぬ“のれん”。 熱かんを注文したら、好物の<このわた>が出てきました。 2本目のお銚子。小田原の<塩辛>。 降圧薬を4つも飲んでいる身の上……「減塩せぬとな」と思わぬでもなし。 ……なのに、後に続いた「しめ鯖」が…
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記録が伸びないアスリートに多い内科的疾患
2018/ 2/23
「先生、サッカーをしているとき、ゼーゼー咳が出て走れなくなるんです。来月に大会があるんですが、どうにかならないでしょうか」 筆者が、中学生の頃に近医に持ちかけた相談だ。
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栄養状態などで変わるMTX濃度は薬効にも影響
2018/ 2/22
患者さんの栄養状態の悪化が、薬物動態に影響を与える場合があります。例えばこの季節、インフルエンザに罹患して発熱と咳き込みが続き、CRPが急上昇、食欲がなくなり、嘔吐を繰り返す、ついには体重が急激に減少する……といった事態は、絶対に避けなければなりません。
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血糖値スパイクが発覚した意外な食事
2018/ 2/21
前回のこの連載で、Flash Glucose Monitoring(FGM)を2週間使ってみたことを報告しました(関連記事:「最新の『血糖測定システム』を体験してみたら」)。ご存知ない方に説明しますと、FGMは、上腕の後ろに装着したセンサーから、皮下間質液中のブドウ糖を持続的に測定して、血糖値の変化を推定…
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スポーツ貧血治療、実は結構気を遣うんです
2018/ 2/20
大きな大会で良いパフォーマンスを発揮するには、「トレーニング」はもちろんのこと、「食事」「休養」「メンタル」にも十分に気を配ってコンディションを整えるというのがスポーツ内科的な考え方です。今回はスポーツ貧血についての3回目、スポーツ貧血の治療についてです。
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特集◎生活習慣病 7つの新常識《1》
130/80mmHg超えたら高血圧?患者数急増へ
2018/ 2/16
昨年発表された米国の新しい高血圧診療ガイドラインは、140/90mmHgだった基準値を130/80mmHgに下げたことで世界を驚かせた。心血管イベント予防の観点では低い方がよいことは事実だが、患者は大幅に増える。我が国ではどうなるのか。
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アスリートの貧血、指針通りには診断できず
2018/ 2/ 6
スポーツ貧血は、基本的には一般的な鉄欠乏性貧血と同様の考え方で診断するものの、診断基準となるヘモグロビン(Hb) 値などが一般人と少し異なるという認識が必要です。アスリートでは酸素の需要が多いため、一般人よりやや高めの基準にすべきと考えられますが、その基準値はどう判断すべきなの…