サルモネラ属菌やブドウ球菌、腸炎ビブリオ、腸管出血性大腸菌(O157)など、細菌感染による食中毒は夏季に増える。一方、冬季の食中毒の代表はノロウイルス感染によるものだ。東京ベイ・浦安市川医療センター(千葉県浦安市)の舩越拓氏も、「冬に経験する食中毒のほとんどがノロウイルスによる感染性胃腸炎」という。そして、「生牡蠣を食べた後の胃腸炎はノロウイルスによるものが多い」とも加える。

 ノロウイルス感染による食中毒には根本治療法がなく、脱水に対する輸液など対症療法を行うことしかできない。他の疾患を除外できれば、脱水に注意しながら自宅で静養させることになる。そのため、ウイルスによる感染性胃腸炎以外の疾患を除外することが重要だ。 ノロウイルスによる感染性胃腸炎は、嘔吐・下痢といった症状と、ノロウイルスに感染する機会の有無を確認して診断する。舩越氏は「大人の場合は家族の感染や食後1〜2日後の発症などから、自らノロウイルスの感染を疑ってくるため分かりやすい」と言う。発熱を伴うこともあるが、39℃以上の高熱となる場合はノロウイルスよりも(夏場にはやる)細菌性の胃腸炎を考慮する。

 また、「ノロウイルスによる

嘔吐・下痢がそろわなければノロの診断は注意の画像