股関節骨折には通常は外科的修復が行われるが、認知症が進行し、機能的な障害もあって、予測余命が短い患者については、緩和ケアの適用も検討される。米Harvard 大学医学部のSarah D. Berry氏らは、後ろ向きコホート研究を実施して、認知症患者でも骨折を外科的に修復すると6カ月以内の死亡率は減少するが、ナーシングホーム居住者のケアの目標を併せて考慮しなければならないと報告した。結果はJAMA Intern Med誌電子版に2018年5月7日に掲載された。

 施設で暮らす認知症患者に外科的治療を行うかどうかは、その患者に対するケアの目標に合わせて判断する必要がある。患者や家族が、余命の延長ではなく、より快適に過ごせることを優先する場合も少なくない。従って、それぞれの治療を選んだ場合の転帰を予測する必要があるが、認知症が進行しているナーシングホーム入所者の股関節部骨折に外科的修復を適用すると、果たして生存期間が延長するのか、腰痛などの有害事象を減らせるのかどうかは、明らかではなかった。

 認知症が進行して本人の参加意志が確認できないため、手術と保存的治療を比較するランダム化対照試験は倫理的に

認知症患者の股関節骨折を手術するべきか?の画像

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