今回は、本人家族ともに在宅での看取りを希望していたものの、医療者の連携不足によってつらい状況で最期を迎えざるを得なかった末期がん患者さんのケースを紹介します。

 患者のAさんは、76歳の女性。後腹膜悪性腫瘍で肝転移、骨転移もあり、治療は困難な状況でした。在宅療養中だったものの、若干の痛みがあり不安が強いことから、緩和ケア病棟のある病院に1週間ほど入院することになりました。

 入院中は、痛みのコントロールがうまくいき、精神的な不安に対しても病棟の看護師が頻繁に訪室して声をかけてくれたこともあり、状態は非常に落ち着きました。日常生活はほとんど自立していたため、自宅へ帰ることになりました。

 Aさんは娘夫婦と一緒に暮らしているため、Aさんも家族も最期まで在宅での生活を希望されていました。そのため、自宅へ帰る際には、担当のケアマネジャー、ケアマネジャーと同じ事業所の訪問看護師、そして訪問診療医がチームを組んで、在宅医療の体制を整えました。

 その1週間後の日曜日、Aさんの容体に急変が起こったのです。

穏やかな在宅死を望んでいたのに警察沙汰にの画像

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